ニュースリリース
リキッドバイオプシーに関連する論文公表のお知らせ
- 2020年8月27日
- プレスリリース
当社は、IMS(イムス) グループの医療法人社団明芳会(本部 東京都板橋区、理事長 中村哲也)、医療法人財団明理会(所在地 東京都板橋区、理事長 中村哲也)及び株式会社アイル(本社 東京都板橋区、代表取締役社長 山﨑徹也)と、リキッドバイオプシーによる大腸がん及び胃がんの手術後のがん細胞の残存、再発の早期発見法の検討にかかる共同研究を行っております。この度、その成果をまとめた論文がOncotarget誌に掲載されました。
(https://www.oncotarget.com/article/27682/text/)
本共同研究において、154例の大腸がん及び46例の胃がん患者さんの血漿サンプルを用いて、循環腫瘍DNA(circulating tumor DNA: ctDNA)の遺伝子変異を調べました。その結果、(1)次世代シーケンサーと遺伝子パネル解析による手術前血漿サンプルのctDNAの検出率は72.0%であり、大腸がん及び胃がん患者さんからそれぞれ207及び47の遺伝子変異が特定されました。(2)77例の手術後の血漿サンプルを用いてデジタルPCR解析を行ったところ、手術後にがんが再発した6例の患者さんすべてにおいて、画像診断よりも早くctDNAが検出されました。(3)手術直後にctDNAが検出された患者さんは、検出されなかった患者さんと比較して、無再発生存期間が有意に短いことが明らかになりました。
これらの結果は、リキッドバイオプシーによって、手術後の再発リスクが高い患者さんを特定できること、さらに、経時的に治療後のモニタリングを行うことで、がん再発の早期発見が可能であることを示唆するものです。
(参考)オンコセラピー・サイエンス株式会社 IRニュース
https://www.oncotherapy.co.jp/wp-content/uploads/2021/09/200827_01.pdf